認知症とともに生きる
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峯尾 毅

ミネオ ツヨシ

年齢:

86 歳 (2019年9月インタビュー時点)

性別:

男性

生年月日:

昭和8年

居住地:

東京都八王子市

同居家族:

妻と2人暮らし

職業:

元法務省の管轄の少年院の指導員(矯正教育。42年勤め叙勲をいただいた)

発症年齢:

83 歳頃

診断名:

アルツハイマー型

要介護度?介護保険制度において、心身の状況に応じて判定される介護の必要度。なんらかの社会的支援を要する要支援(1・2)、部分的(要介護1)から最重度(要介護5)の介護を要する要介護の段階がある。<:

要介護2 (2017年9月時点)

介護保険サービス利用:

週に2回デイサービス利用/週に1回リハビリデイ利用

これまでのあゆみ

1986年(53歳)

多摩少年院法務教官を退官後、畑をやるなどして過ごす

2016年(83歳)

いくらかもの忘れが多くなってきたと感じる
妻から「同じことを何度も聞く」と言われる
すぐに忘れることはないし、自分としては覚えていると思う
(周りからはあまり言われないが、はたから見るとあれ?ということもあったように思う)

2016年(83歳)

歳をとった物忘れもあるので、自分では年相応と思っていたが、実はそうではなく、ごまかせなくなってくる
ケアマネである娘が気にして介護保険の申請手続きをしてくれる

診断

2017年(84歳)

脳血管・精神の専門病院を受診し、脳のMRIを撮ると、少し白いものが見つかり、認知症の診断を受ける
物忘れの進行を抑制する薬を処方される

2017年(84歳)

古い町だから偏見があったように感じる
アホになりたくないと最初は思ったが、診断を受けて、自分はそうじゃない、と思っている
娘が遠方から自分の家へ引っ越し、家の2階のカラオケ教室を潰してケアマネ事務所を作る
別の地域のケアマネからアクティブなところがあると紹介されたデイサービスを見学することになり、人と交流する環境で暮らし始める

2019年(86歳)

今では一年に1回MRIを撮り、白いものが広がっていないこと・維持できていることを確認している
数か月に一回の仲間との飲み会も続けている

人生・生活の喜び

1

今は諦めてしまった喜び

園芸免許があり、少年院の教官の時は少年と一緒に学校や駅前の花壇を回っていた

2

今は諦めてしまった喜び

カラオケ
自分の家の2階にカラオケ教室を作り地域の人を呼んで楽しんでいた(それを潰した時落ち込んだ)

3

発症前後で変わらない喜び

人をもてなすこと
「もてなしたい!」を叶えるため、BLGが1日居酒屋を開く。仲間に料理を振る舞った

4

発症前後で変わらない喜び

仲間との同窓会
23年間ずっと同窓会幹事をやっていた

5

発症前後で変わらない喜び

歌うこと

6

発症前後で変わらない喜び

仕事の手順を学ぶこと
BLGでの新しい仕事など、いろいろと勉強になる

今後やってみたいこと

できる限り迷惑かけないようにという気持ちはある。

どうしても仕事上、命令言葉が多いと女房からよく言われます。「やったか?」だとか。

細かい作業は好きなので、BLG(デイサービス)でしている看板作りをしたい。
BLGでも自分で色々知らないことを勉強できるので、今後も勉強したい。
BLGに職員が増えれば、各々好きなところに連れて行ってもらえるので、もし社会的に職員の待遇をよくして人数を増やせれば、私はカラオケに行きたい。

生活課題

睡眠

日課

服薬

喜び

1 5

喜び

2 3 4

喜び

6

心身機能障害

社会へのメッセージ

長く勤めた少年院では、今でいう暴走族が多かったです。
やっぱりみんな親の顔色、様子をうかがっていて、親が「本人がグレると、親が社会から笑われる」と言うことが多いです。とにかく「親の顔を汚すな」という親が多く、子供に色々説教をして厳しい。するとかえって子供が反感をもって、親を困らせてやろうという、そういう子が多かったですね。
少年院の中では、やっぱりいじめもありました。囲いを超えて逃げることも考えたりするわけですよね。
ああいった仕事をしてたら、せがれがある程度グレたことがあります。「お前の親父が少年院の教官だろ」「だからお前は悪いことを何もできねえだろ」というような。だからある程度付き合いをしなければと、暴走族の真似したりしたこともありました。
そうなった時、救いになるのは、やっぱり少年同士の友達関係だと思います。

皆さんの喜びがこちらにも気持ちが届き喜んでもらえていると分かる時、それが嬉しく思います。私も認知症ですが、BLGに来てもあまりひどくなってないからひどくならないように頑張らなくてはと思います。他の人でひどくなっていく人を見て、その人よりは一番しっかりしているかなと思ったりもします。

BLGの職員を増やして頂きたいです。職員が少ないと、自分が行きたいと思うようなところへ連れて行ってもらえないのです。
利用者のところへ迎えに行ったり、一生懸命守谷さんがやっていますが、大変だと思いますよ。
ここではみんなでバカやって楽しんで居心地がいいのです。
冗談を言ってみんなで笑ったり、私には悩んでいる時間がありません。

一人一人が一生懸命生きようとしています。戦っているんだろうなあと見ています。人から何かを聞かれると真面目な顔して皆分からないと言います。冗談かなと思ったら、一生懸命わからないんです。本当は怒りたいという時も、一生懸命ちんぷんかんぷんで、話になって答えられないからね。言葉でじゃなくて、中にはつっけんどんに出てくることがあるんです。中には怒鳴っちゃう人もいますしね。認知症ということでグッと抑えられることもひとつの勉強だなと思いますよね。

家族がいなければ困ります。
男としては口にはあんまり出せないし、頭がおかしくなったんじゃねえかって言われるといけない。でも、面倒を見てくれて、女房には心から感謝しています。
女房が心の支えです。